北海道の観光都市函館。元祖日本三大夜景の1つに数えられた函館山をはじめ、赤レンガ倉庫群や五稜郭タワー、イカが有名な函館朝市など見所満載です。
函館市は19世紀中ごろに国際貿易港が開港され、西洋の文化を強く受けた街でもあります。そのため、教会をはじめとする西洋建築物が多く残っており、今でも異国情緒漂う街並みが残っています。
旅行気分を存分に味わうことができる函館の魅力を厳選して7個紹介していきます。
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観光都市函館を遊びつくすためのオススメスポット7選+α!
函館市は北海道の中でも観光都市として考えられることが多く、その多くは一泊二日以上の方となります。
同じ北海道であっても、札幌から函館までは車で4時間以上かかる上に、本州青森に最も近く、道内の中でも文化や街並み、食や方言にも違いが見られます。
気候は北海道内では暖かい方であり、積雪量もそれほど多くありません(※もちろん積もります)
北海道らしさではなく、函館らしさを求めて観光するのをオススメします。
赤色マーカーが厳選7選、青色マーカーが記事内に出てくるオススメスポットです。タップすると所在地が表示されます。
1.函館朝市
函館駅のお隣で新鮮な海の幸を味わえる函館朝市。1万坪もの敷地に250ものお店がひしめく活気ある市場です。
年間150万人以上の来客数を誇る函館朝市は、駅に隣接し、また、有料駐車場も完備していることからアクセスも抜群です。
ただし、朝市というくらいなので朝早くからお昼過ぎまでで終わってしまうお店が多いので注意しましょう。
函館朝市は大きく分けて4つのエリアに分かれており、函館駅側から順に、どんぶり横丁、駅二市場、函館朝市広場、函館朝市広場に囲まれて位置する生産者直売市場となっています。
どのエリアでも飲食店は揃っていますが、その名の通りどんぶり横丁が最も飲食店の数が多く、19の海鮮丼屋が立ち並んでいます。
そのどれをとっても函館の味を堪能することはできますが、中でもオススメは一花亭たびじです。お値段1,890円と決して安くはないですが、生きたイカがどんぶりに乗った活イカ踊り丼は、見た目のインパクトもコリコリ触感のイカも最高です。
新鮮なイカに醤油をたらせば、イカが踊りだすその様に驚くことでしょう。ちなみに活きが良すぎる場合イカが逃げ出すので注意してください。(正確にはどんぶりから落下するくらいですが。)
この一花亭たびじは鮮度抜群のイカに味覚も視覚も大満足の人気店ですので、候補の1つとして覚えておきましょう。
このどんぶり横丁以外でももちろん函館の名産品であるイカを中心に、美味しいものが食べられる飲食店が揃っていますし、新鮮な海産物なども売っているので一周歩いていてみて入るお店を決めるのがオススメです。
ちなみに駅二市場ではイカ釣り体験もできるので、時間があったら寄ってみてはいかがでしょうか。その際はイカから反撃されることもあるので濡れても良い服でトライするのをオススメします。
所在地 | 函館市若松町9-19 |
営業時間 | 05:00~14:00過ぎ |
駐車券サービス(駅前・朝市駐車場) | 1店舗2,200円以上のご利用で60分無料 |
2.五稜郭公園
北海道唯一の特別史跡、五稜郭公園。
しかし五稜郭観光を楽しむのに必ずしも歴史好きである必要はありません。整備された公園は見る人に安らぎを与える美しさがあります。
桜の季節には五稜郭公園全体がピンク色に染まり、また、夜にはライトアップされるなどお花見にも最適な場所で、函館市民の憩いの場として親しまれています。
五稜郭は日本初の西洋式要塞で、星の形をしています。公園内の五稜郭タワーからは可愛らしい星形の全景を見ることができ、また函館山や津軽海峡、横津連峰の山並みも見渡すことができます。
ちなみにその展望フロアの1階には強化ガラスのシースルーフロアが設置してあり、少し怖いですが展望台の真下を眺めることもできます。
それにしてもなぜこの五稜郭は星の形をしているのかと疑問に思った人もいるのではないでしょうか。
これは歴史に関係があります。
少しだけ触れておくと、五稜郭は戊辰戦争の最終決戦の舞台であり幕府側の要塞であったことに関係します。
この戦いは箱館戦争や五稜郭の戦いとも呼ばれていて、勝利を収めた新政府側である新選組の土方歳三が戦死した場所でもあります。
新選組を苦しめるほどの防御力を生み出したのが、星形の要塞です。
星形にすると、星の各先端に大砲を設置することができます。そのため、従来の要塞とは違い、死角が生まれないため侵入者にいち早く気づくことができたのです。
しかしそんな優れた要塞もついにはやぶれ、江戸幕府側の最後の抵抗は無念にも終わり、江戸時代から明治時代へと時代は移り変わりました。
歴史についての詳しい展示も展望フロアにあるので、興味があったら是非読んでみてください。
五稜郭公園案内
所在地 | 函館市五稜郭町44番地 |
営業時間 | 05:00~19:00 |
駐車料金(五稜郭観光駐車場) | 60分200円、以後30分毎100円 |
五稜郭タワー案内
所在地 | 五稜郭公園内 |
営業時間 | 09:00~18:00 |
展望料金 | 大人900円/中・高校生680円/小学生450円 |
3.函館ハリストス正教会
日本の音風景百選に選出された鐘の音を奏でる函館ハリストス正教会。青年司祭聖ニコライが、正教会を日本で初めて布教した拠点でもあります。
この協会は異国情緒ただよう函館の景色を代表する建物のひとつで、白壁と緑屋根の外観がエキゾチックな雰囲気で美しく、教会街のランドマーク的な存在です。また、地元の人からはガンガン寺の愛称で親しまれ、古くからこの町に溶け込んでいたことをうかがわせます。
鐘の音が響くのは、毎週土曜日17時の徹夜祷と日曜日の午前中に行われる聖体礼儀などの際に、約3~5分間です。
この鐘の音は函館山の麓一帯に響くので、教会街はもちろん、元町エリアを観光している際にはきっと耳にすることができるでしょう。
近くには赤レンガ倉庫群や、八幡坂があり、綺麗な街並みにテンションが上がるので、ゆっくり歩いての訪問をオススメします。ちなみにタクシーを使わない限りこのエリアは徒歩が最も効率よく回れる上に景色も楽しめるのでベストだと思いますよ。
所在地 | 函館市元町3-13 |
拝観時間 | 月曜日~金曜日 午前10時~午後5時 土曜日 午前10時~午後4時 日曜日 午後1時~午後4時 |
拝観料 | 大人200円/中学生100円 |
4.トラピスチヌ修道院
日本初の女子修道院。聖ミカエル像に出迎えられて、敷地内に一歩踏み入れれば、おごそかで静かな時間が流れています。
他にも聖母マリア像をはじめ多くの聖像があり、異国の地を思わされます。その神聖な雰囲気に心が洗われたかのような気持ちになるでしょう。
このトラピスチヌ修道院は戒律が厳しい女子修道院でもあります。そのため、観光といえども建物内へ立ち入ることはできません。
基本的には建物外観と前庭の見学のほか、お土産コーナーや資料館のみの見学となります。資料館やお土産コーナーには修道女の1日の流れが掲示されており、私たちの生活とは全く違うので興味をひかれます。
普段の暮らしではなかなか経験できない感覚の時間を体感させられる修道院訪問。興味がある方は行ってみてはいかがでしょうか。
所在地 | 函館市上湯川町346 |
見学時間 | 08:00~17:00 |
駐車料金 | 300円/回 |
5.赤レンガ倉庫群
横浜の赤レンガのように、港町残る赤レンガ倉庫の1つです。この赤レンガ倉庫は金森倉庫と呼ばれ、旧金森洋物店(現市立郷土資料館)・旧金森船具店で輸入雑貨や船具の販売等を行ったのが歴史の始まりです。
函館ベイエリアのランドマークとしてにぎわう赤レンガ倉庫は、お土産をはじめ物販店や飲食店など計78店ものお店が立ち並ぶおしゃれなお買い物スポットとして、地元民からも観光客からも愛されています。
もちろん、ただ買い物できることが魅力という分けではなく、赤レンガ倉庫群の間を流れる運河や、海に面した美しいロケーション、石畳の道路などすべてが異国の匂いを感じさせるエリアになっており、歩いていること自体が楽しくなるスポットです。
オススメの観光時間は目的によって違い、お土産などの買い物や、はっきりとした赤レンガの色彩や異国情緒を楽しみたいなら日中。オレンジ色の灯に照らされる温もりあるロマンチックな雰囲気を楽しみたいなら夜です。
赤レンガ倉庫観光の営業時間はその多くが19時までですが、一部飲食店は夜までやっています。例えばスターバックスは23時までやっているので、もし、夜に観光するのならテイクアウトしてロマンチックなベイエリアを歩くのもおすすめです。
所在地 | 函館市末広町14-12 |
営業時間 | 各店舗によるが大半が09:30~19:00 |
駐車料金 | 近隣多数有、料金体系もバラバラ |
6.函館山
函館山からの夜景は日本三大夜景の1つとして大変有名です。
人々の営みが織りなす灯は津軽海峡と函館港に挟まれた函館市をかたどり、くびれが美しいミシュラン三ツ星の夜景は感動を与えてくれることでしょう。
ちなみに一目その景色を見たいと天気の悪い日でも結構な観光客がいるので、空いていることはほぼ無いと考えてください。天気のいい日は夜景が眺められるテラスはざっくり4列くらいの人が横並びになっています。
ちなみに霧が発生しやすい場所でもあるので、ぼんやりと光が見える幻想的な景色になることもありますよ。霧が晴れて雲の切れ間からはっきりと灯が見えた時には歓声が上がることもあります。それほど美しく貴重な景色なのです。
もし、時間が合わず、日中にしか行けない場合でも決してがっかりすることはありません。晴れた日には遠くに青森を眺めることもできますし、眼下には函館の観光スポットを確認することもできます。
オススメの時間は日没の30分前です。この時間に行けば青空のもと青森まで眺めることができ、夕暮れ時にはきらきらと輝く函館湾、オレンジに染まるベイエリアを楽しむことができます。そしていつのまにか夜が訪れ、感動の夜景を目にすることとなります。
この函館山からの景色を見たくて函館旅行を決める人も多くいるのは事実ですし、絶対に外せないオススメスポットだと自信を持って言えます。
所在地 | 北海道函館市元町19−7 |
営業時間 | 10:00~21:50 |
ロープウェイ料金 | 大人1,500円/小学生700円 |
※この他バスでのアクセスも可能。
函館駅前や元町・ベイエリアから片道大人400円,小人200円。
7.湯の川温泉・谷地頭温泉
湯の川温泉 宿泊にオススメ!
登別や定山渓とならぶ知名度のある北海道の3大温泉のひとつ。
1653年から実に350年以上もの歴史を持つ湯の川温泉。箱館戦争で旧幕府軍側についていた榎本武揚もこの湯につかったと言われています。
海沿いに位置するそのロケーションを生かし、津軽海峡を眺めることができる露天風呂があるホテルも多く、函館で一泊するならこのエリアがオススメです。
この温泉街は市電の始発駅でもあり、この市電にのって函館市内の観光地を回ることもできるのでアクセスの面でも抜群です。
また、この温泉街の一角には函館市熱帯植物園があり、約3000本の熱帯植物が展示されているほか、冬季はニホンザルが温泉につかる様子を眺めることもできます。
所在地 | 函館市湯川町 |
谷地頭温泉 日帰り入浴の定番!
日帰り入浴をしたいなら手ぶらで行ける谷地頭温泉をオススメします。
谷地頭温泉へは市電谷地頭駅から徒歩5分ほどで到着します。山間に位置し、自然豊かなロケーションにある函館市民が古くから親しんできた温泉で、いまはアクティブな観光客の姿も目立ちます。
源泉かけ流しの鉄分を含んだ茶褐色の湯は泉質も抜群で、旅の疲れを癒してくれること間違いなしです。
五稜郭跡をかたどった星形の露天風呂で、山々の緑を眺めながら開放感ある湯でゆったりと疲れを癒しましょう。ただし、少々湯の温度が熱めになっていたりもするのでのぼせないように注意が必要です。
ちなみに少し足を延ばせば石川啄木一族の墓や立待岬などの観光名所もあります。元気が余っていればそこまで徒歩もOKです。
所在地 | 函館市谷地頭町20-7 |
営業時間 | 06:00~22:00(最終受付21:00)※毎月第二火曜日は定休日 |
料金 | 大人430円、子供(7~12歳)140円、幼児(3~6歳)70円 |
手ぶらセット | 500円(タオル・シャンプーなど一式) |
+α絶対に外せないグルメ3選
1.ラッキーピエロ
地元の人からはラッピの愛称で親しまれるラッキーピエロ。
函館など道南エリアに18店舗を構えるチェーン店ですが、この他のエリアには絶対出ないという方針を持つ地元密着のハンバーガーレストランです。
全店舗でお店のテーマが違い、扱うメニューこそ同じですが、内装も外観も個性で溢れ見てて楽しくなります。初めて食べる人には看板メニューであるチャイニーズチキンバーガーがオススメです。
余談ですがあるラッキーピエロのお店のわきにある自販機ではラッキーガラナ以外の選択肢がないので食後のコーヒーは是非店内で頼んでおきましょう。
2.焼き鳥弁当
こちらも函館近辺でしか食べることができない味です。
北海道独自のコンビニと言えばセイコーマートですが、さらに函館限定のコンビニがハセガワストアです。ここの看板商品が焼き鳥弁当で、注文を入れてから調理い、出来立てを提供してくれることが多いです。
焼き鳥弁当なんてどこにでもあると思われるかと思いますが、函館など道南エリアで焼き鳥と言えば豚串のことを指します。
串にささった豚バラ肉は、塩、タレの他うま辛、塩だれ、味噌だれの計5種類から味を選ぶことができ、いずれを選んでも相性抜群です。
3.塩ラーメン
北海道=味噌ラーメンと思われがちですが、函館などの道南エリアは塩ラーメンが有名です。
街には塩ラーメンのお店が多く存在しますが、あえてオススメを上げるならば、やはり函館面厨房あじさい本店でしょう。
このお店は海外にも進出するほどの人気店であり、あっさりとしたスープは飲み干してしまえる一杯です。このお店は人気店ゆえ並んでいることが多いですが、食べログ評価も約3.7と非常に好評ですし、待ってでも食べたい一杯です。
もちろんこのお店に限らず、豚骨と鳥ガラがベースとなる塩ラーメンは優しい味のお店が多く、そこに昆布やホタテなどの魚介出汁を混ぜるなどまさに旨味の塊を提供してくれるところが多いので、時間がない人はほかのお店にチャレンジするのも良いでしょう。
4.イカ
イカも絶対に食べてほしいグルメの1つです。
新鮮なイカでないと食べることができないイカゴロを是非いただきましょう。イカゴロはイカのわた(内臓)のことで、普通であれば捨てられてしまう部分ですが、濃厚なイカな味わいでもあり、一度は口にしてほしいと思います。
このイカゴロは朝市のお店に行けばきっと食べることができますよ。もちろん居酒屋でも提供してくれるところも多いので、予定が合わず朝市に行けなったとしてもあきらめることはありません。
しかしイカゴロは好き嫌いがあると思うので、イカゴロを食べなくとも活イカのコリコリとした歯ごたえは是非味わってほしいと思います。
1分で分かるざっくり観光地別まとめ
函館朝市
新鮮なイカをはじめとするグルメの宝庫
五稜郭公園
土方歳三など歴史も学べる星形の公園、五稜郭タワーも人気
函館ハリストス正教会
綺麗な音色に耳を澄ませば遠く異国を思わせる
トラピスチヌ修道院
修道女たちが生活する厳かな修道院
赤レンガ倉庫群
昼間は買い物、夜はロマン。
函館山
100満ドルの夜景は健在
湯の川温泉・谷地頭温泉
日帰りでも宿泊でも函館では温泉が楽しめる
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まとめ
魅力がつまった函館は日帰りではなかなか回りきることができません。しかし、各観光名所はかなりコンパクトに集まっているので、1泊2日で濃厚な旅をするのがオススメです。
2泊3日以上なら函館周辺地域に足をのばすのも良いですね。
旅行雑誌1つとっても札幌で1冊、函館で1冊と別々の本に仕立てられていることが多いほど、北海道の中でも独立した文化をもち、見所満載の観光地なのです。
北海道の中でも特に西洋の文化を強く受けた異国情緒漂う函館の景色に感動しに来てみてはいかがでしょうか。